胎盤はいつ出るの?自分の胎盤は見れるの?分娩後の胎盤について

分娩

はじめに

こんにちは、助産師のちゅう子です。

妊娠中に何度か「胎盤」という言葉を耳にすることがあると思います。しかし、胎盤とは一体どのようなものなのか考えたことはありますか?

胎盤は重要な機能をいくつも担っています!!妊婦健診でも胎盤の位置や機能を適宜確認し、赤ちゃんの健康状態を把握しています。
ですが妊婦さんたちは「胎盤は赤ちゃんの成長に役立つもの」くらいの認識でも良いかもしれません(^-^;

今回は「分娩後の胎盤」について解説します。いつ胎盤が出て、そのあとどうなるのか…知っておく必要性は低いかもしれませんが、知識が増えて面白いですよ。

胎盤ってどんなもの?

胎盤は「赤ちゃんとお母さんをつなぐとても大切な臓器」です。主に以下のような働きがあります。

酸素と栄養を赤ちゃんに届ける
→お母さんの血液から、酸素や糖分、ビタミンなどの栄養素を赤ちゃんに運びます

老廃物を赤ちゃんから受け取る
→赤ちゃんが体の中でつくった老廃物を、お母さんの体へ戻して排出します

ホルモンをつくる
→妊娠を継続させるためのホルモンを分泌します

感染などから赤ちゃんを守る
→お母さんの免疫物質が胎盤を通して赤ちゃんに届けられ、感染を予防します

赤ちゃんが産まれたあとは胎盤の番

長いお産の時間を経て「赤ちゃんが無事産まれた…」となりますが、次は胎盤が身体から出てきます。「後産(あとざん)」ともいわれます。
胎盤が出るところまでが分娩です。赤ちゃんが元気に産まれて一旦安堵しますが、助産師は次に胎盤を出すことに取り掛かります。

ちゅう子
ちゅう子

母子手帳に分娩時間の記載欄があります。それは「陣痛が始まってから胎盤が出るまで」の時間です

一般的に胎盤は自然に子宮から剥がれてきます
子宮は出産が終わると収縮する力が働き、その過程で胎盤が子宮から剥がれます。へその緒の端は身体の外に出ているので、助産師がへその緒を軽く引っ張って胎盤を出していきます。
胎盤と一緒に卵膜(※)も出てきます

※卵膜:赤ちゃんが入っている膜のことで、卵膜が破けることで「破水」が起きます。胎盤とつながっています


胎盤が出るときに痛みはありません。ただ、胎盤が出やすいようにお腹をマッサージされると少し痛いかもしれません。

赤ちゃんが産まれてから5~10分くらいで胎盤は出てくることが多いです。
しかし、何らかの理由で出ないこともあり、時間がかかる場合があります(その場合はスタッフから経過や処置の説明をされるでしょう)。

ちなみに「帝王切開」のときは手術をしている先生が胎盤を取ります。赤ちゃんが産まれた1分後くらいには胎盤が子宮から剝がされます。麻酔が効いているので全く痛みはないです。

胎盤の重さ・大きさはどれくらい?

出産後に出てくる胎盤は、平均で約500〜600g台が多いです。大きいときは700g以上になることもあります!大きさは直径20㎝前後の楕円形のことが多いです。

ちゅう子
ちゅう子

結構大きいんですよね

胎盤は赤ちゃんの体重の約6分の1くらいの重さ」といわれています。そのため、胎盤の重さを測ってみると、赤ちゃんの大きさとある程度比例しているように感じます。

出産後の胎盤はどうなるの?

「胎盤が出ましたよ」と声をかけられました、これで分娩も終了です!このあと胎盤はどうなるのでしょうか?

胎盤・へその緒を確認します

分娩後に助産師が胎盤・へその緒などを確認をします。先ほど述べた「胎盤の重さ・大きさ」のほかに、主に以下の内容を確認します。

胎盤や卵膜の欠損の有無

胎盤や卵膜が欠けていないか確認します。
胎盤や卵膜に欠損があった場合、それが子宮の収縮を抑制する原因になります。
子宮は血流が多い臓器です。収縮する力が弱くなると、出血が多くなる危険性があります

へその緒の長さや胎盤についている位置

へその緒の長さの平均は約50㎝です。へその緒の中に血管が3本(動脈2本、静脈1本)があるのが正常です。へその緒が25㎝以下を「過短さい帯」、70㎝以上を「過長さい帯」といいます。

へその緒は胎盤の中央、もしくは中央よりやや外側から出ていることが多いです。稀に胎盤の端の方から出ていることがあります。

妊娠・出産経過に何らかの問題があった場合、胎盤やへその緒からその原因がわかることがあります。
より詳しい検査が必要な場合は「病理検査」という専門性の高い確認を依頼します。

胎盤を見てみませんか?

分娩後に体調に余裕があれば、胎盤を見るのはどうでしょうか?
産科で働いていない限り、胎盤を見るなんてなかなか経験できないことです。

バースプランに書いておいたり、出産前に担当スタッフに伝えておいたり、事前に伝えておくと対応してくれるでしょう!

ちゅう子
ちゅう子

意外と見たい方は多い印象です

「グロテスクなもの全然だめです」って方はやめといたほうが良いかもしれません。
実際に見た方は「大きい~!」とか「え~、こんな感じなんだ!」っていう驚きの感想が多いです。あとは手袋付けて触ってみる方、写真撮ってみる方などいらっしゃいます。

ちゅう子
ちゅう子

胎盤持ちながら笑顔で写真撮っているお母さんがいて、パワフルで面白かったです

胎盤はどこに行くのか

想像付くと思いますが、胎盤はその辺のごみ箱には捨てられないんですよね。
胎盤は血液を含む組織なので、感染症のリスクがあります。そのため感染性廃棄物として専門の業者に廃棄を依頼する必要があります。

回収に来るまでの間、胎盤は専用の冷凍庫で冷凍保管しています。
そのため時間が経ってから「胎盤見たい」と思ってもカチコチに凍っていたり、すでに廃棄されている可能性があります。

おわりに

胎盤は妊娠期間中だけの「期間限定の臓器」ですが、その働きはとても重要です。
しかも赤ちゃんが産まれると自然に胎盤も出てくるなんて…身体ってすごいですよね。

赤ちゃんの成長を支えている胎盤について興味を持っていただけたなら嬉しいです。
「百聞は一見にしかず」ですから、もし機会がある方は見てみてくださいね!

タイトルとURLをコピーしました