はじめに
こんにちは、助産師のちゅう子です。
授乳中のお母さんは「自分の食事内容が母乳に関係あるのかな?」って気になることってありますよね。
今回は「お母さんが摂取した食事の味やにおいが母乳に与える影響」について、わかりやすく解説します。
母乳はどのように作られる?

まず大前提として、母乳は「食べ物がそのまま母乳になる」のではありません。母乳はお母さんの血液を元に作られています。簡単に以下の流れになります。
①食べ物を食べる
②消化吸収され、血液中に取り込まれる
③その血液から乳腺を通して母乳が作られる
つまり、食べた物の「一部の成分」が血液に移行し、そこからさらに母乳に移行するというイメージです。

食べたものがダイレクトに母乳に直結するわけではありませんよ
食事と母乳の関係
食事の味やにおいは、ある程度母乳に移行します。特にニンニク、カレー、キムチなど香りが強いものは移行しやすいと言われています。
実は、羊水のにおいにもお母さんの食べたものと関係していると言われています。辛いカレーを食べていたインドのお母さんの羊水はカレーのにおいがしたそうです。
お腹の中で赤ちゃんは羊水を飲んで生活しています。そのため、妊娠中から食べていたものの味やにおいを母乳から感じることがあれば、赤ちゃんにとって飲みやすい親しみやすい味かもしれませんね。

羊水と食事も関係しているんですね!
もし、妊娠中にニンニクを控えていたお母さんが授乳中に食べたとします。そのあと赤ちゃんが母乳を飲むことで、新しい味やにおいとの出会いにつながるでしょう。
このように、ミルクにはない味やにおいの変化が母乳では経験することができます。

色々な味やにおいを体験するメリットと注意点
メリットは?
赤ちゃんが母乳を通して色々な味やにおいを経験することで、離乳食がスムーズに進むかもしれません。
離乳食は生後5~6か月から始まり、母乳以外の食事を摂取する練習期間です。母乳を通じて色々な味を知っていると、食べ物の味に対して興味を持ったり、慣れたりしやすくなる可能性があります。
赤ちゃんにとって母乳は「食事」であり「新しい経験の機会」にもなります。お母さんの食事が赤ちゃんの世界を広げていくことにつながるかもしれませんね。

母乳の味やにおいが赤ちゃんの食体験につながるなんて興味深いですね

注意点は?
香りの強いものを食べても授乳を控える必要は基本的にありません。ただ、普段食べないものを食べた後は、赤ちゃんの様子を気にかけて授乳してみると良いでしょう。
もし、赤ちゃんが味やにおいを嫌がったとしても、慣れてしまうことも多いですし、味覚の良い刺激にもなります。「普段食べない超激辛料理」といった極端な食事を選択しなければ、あまり気にしなくても良いと思います。
おわりに
食事に関して「母乳をあげている間は〇〇は控えたほうがいい」という意見もありますが、科学的根拠が乏しいものも多くあります。
極端な食事制限をしたり、ストレスが強くなったりすることで、心身の健康に影響があると母乳育児が辛くなってしまいますよね。
「食事は3食摂る」「可能な範囲でバランス良く食べる」など、妊娠中から気にかけてきたことを産後も継続しつつ、適度に自分の食べたいものも楽しんでくださいね。

自分の食事を楽しみながら、母乳育児が継続できるといいですよね

今後も母乳の成分について紹介していきます。母乳は不思議で、奥深くて、とても面白いですよ。
Instagramにも母乳の味について動画投稿していますので、良かったらご覧くださいね。
参考文献:ペリネイタルケア 2024年1月号


