はじめに
こんにちは、助産師のちゅう子です。
「授乳中はコーヒーって飲んでいいのかな?赤ちゃんに影響あるのかな?」
授乳を初めてから、ふとこんな疑問を感じたことはありませんか?
「コーヒーが好きで好きで、毎日飲みたいです!」という方もいますよね。
結論からお伝えすると、授乳中でも適量であればカフェインを摂ることはできます。 この記事では、安心してコーヒーや紅茶を楽しむためのポイントを、体験談や具体例を交えながらお話ししていきます。
カフェインが体内で分解されるまでの時間は?

半減期について
半減期 とは、体の中に入った成分が体内で代謝されて 半分の量に減るまでにかかる時間 のことをいいます。カフェインの他に、アルコールや薬の成分なども半減期があります。
たとえば、コーヒーで 100mg のカフェインを摂取したとすると、
- 半減期が 5時間 の場合 → 5時間後には体に 約50mg が残っている
- さらに5時間後(合計10時間後)には、残りが 約25mg になります
つまり、半減期が長いほど「体の中にカフェインが残りやすい」、短いほど「早く分解される」ということです。そして、この分解速度はアルコールと同じで個人差があります。

半減期の5倍の時間が経過すると体内から成分がなくなると言われています
カフェインの半減期の目安
個人差がありますが、以下がカフェインの半減期の目安時間になります。新生児期は非常に半減期が長いですが、成長と共に肝臓や腎臓の機能が向上して半減期がどんどん短くなっていきます。
- 大人:おおよそ 3〜7時間
- 新生児(0か月〜1か月):なんと 80~90時間!
- 3〜5か月ごろ:だんだん短くなり、20時間前後
- 生後6か月以降:大人と同じくらいの代謝能力になり3〜7時間程度

生後6か月頃には大人とほぼ同じ半減期になるんですね!
カフェインは母乳に移行するの?
母乳中のカフェイン濃度は摂取後15~30分で最高値を示します。そして、お母さんが摂取した量のうち ほんの一部(約1%未満) が母乳に移行すると言われています。
つまり、コーヒー1杯(約100mgのカフェイン)を飲んだとしても、赤ちゃんが母乳から取り込むのはごくわずかです。
ただし、上記のように赤ちゃんは大人と比べてカフェインを体から排出する力が弱いため、蓄積すると眠りが浅くなったり、落ち着きがなくなることがあるとされています。

気になる方は「授乳後に飲む」のが良いでしょう
赤ちゃんに与える影響とは?
- 眠りが浅くなる
- 授乳のリズムが乱れることがある
- 機嫌が悪くなることもある
ただし、これらの症状はあくまで お母さんが大量にカフェインを摂った場合 に報告されているものです。適量を守っていれば、過剰に心配する必要はありません。

どのくらいまでなら大丈夫?
世界保健機関(WHO)や厚生労働省の指針では、1日200mg程度のカフェイン であれば授乳中も問題ないとされています。
カフェイン含有量(目安)
以下が目安量になりますが、味が濃い・薄い等の抽出工程で変わってきます。
- コーヒー(マグカップ1杯 200ml):約100mg
- 紅茶(200ml):約50mg
- 緑茶(200ml):約30mg
- コーラ(350ml):約30mg
- エナジードリンク(1缶250ml):80〜100mg
以上より「コーヒーを 1〜2杯程度 は飲んでも大丈夫」と言われています。
鎮痛薬・風邪薬などの薬やチョコレートにもカフェインは含まれています。
コーヒーと一緒にチョコレートを多く摂取した場合、目安量をオーバーする可能性があります。
- ナロンエース(1回量2錠中) :50mg
- パブロンゴールドA〈微粒〉(1包) :25mg
- ミルクチョコレート(25g):約10mg
- カカオ70%チョコレート(25g):約20mg

「午後の紅茶 成分」など、商品名で検索すると企業が作成した成分表のページが確認できますので、詳細を知りたい方は検索してみてくださいね!
キリン商品のカフェイン含有量一覧
体験談:私の場合
私はコーヒー・紅茶を頻繁に飲む習慣はなかったので、「コーヒー飲みたいのに~」みたいなことにはなりませんでした(^-^;
チョコはたくさん食べてましたが…
そういうわけで、あまり体験談とは言い難いのですが…授乳期間中に私は「デカフェコーヒーやハーブティ」等を飲んでいました。
カフェだけではなくコンビニでもデカフェ商品は置いています。また、育児用品売り場にはデカフェの商品が色々置いてありますし、ネットで調べたらたくさん出てきますよね。
妊娠~授乳中の期間は短くはないですが、限られた期間です。「その間だけ」と思って、色んな商品を楽しむのは面白かったですよ。私はデカフェでも特に気になりませんでした。

デカフェ商品はちょっとしたプレゼントにも良かったりしますね!

よくある不安Q&A
Q1. デカフェやカフェインレスなら安心?
→ 少し多めに摂取しても200mgを超えることはないでしょう。ちなみに以下を参考にしてください
- デカフェ = カフェインを90%以上除去した飲み物
- カフェインレス = カフェインが少なめ(定義はゆるめ)
- ノンカフェイン = カフェインゼロ
Q2. コーヒー以外にも注意が必要?
→ コーラやエナジードリンク、チョコレートにもカフェインは含まれています。気づかないうちに摂りすぎないように注意しましょう
Q3. 赤ちゃんが寝ないとき、カフェインのせい?
→ もちろん可能性はありますが、赤ちゃんの睡眠リズムは個人差が大きいです。カフェインだけが原因ではないことも多いので、まずは飲む量と時間を調整して様子を見てみましょう
おわりに
- 授乳中でも 1日200mg程度 のカフェインなら安心
- コーヒー1〜2杯が目安
- 赤ちゃんの様子を見ながら、授乳後に飲むなどの時間帯を工夫するのがおすすめ
- デカフェやハーブティーを取り入れると安心
授乳中のお母さんが少しでもリラックスできる時間を持つことは、お母さんにとっても、赤ちゃんにとっても大切なことです。
「コーヒーを飲んでも大丈夫かな?」という不安が、「安心して飲めるんだ」と変わったら、毎日の育児がもっと楽になりますよ。
肩の力を抜いて、気楽に育児しましょうね!!

参考文献
- 水野克己:よくわかる母乳育児 改訂第3版
- 栗原 久:東京福祉大学・大学院紀要 第6巻 第2号 日常生活の中におけるカフェイン摂取-作用機序と安全性評価-
- 大正製薬製品情報サイト


