はじめに
こんにちは、助産師のちゅう子です。
無事にお産が終わると、まもなく赤ちゃんのお世話が始まります。
「よし!授乳を頑張るぞ」と始めたものの、思っていたよりも赤ちゃんが飲んでくれないということがあるんですよね。お母さんからすると「あれ、どうして…?」となってしまうかもしれません。
様々な要因がありますが、母乳育児がすぐに軌道に乗る場合と、そうではない場合があります。
その要因の一つに「赤ちゃんの個性」が関係しています。授乳の仕方やペースも赤ちゃんによって違う「授乳タイプ」があると言われています。今回は、よく見られる5つの授乳タイプと、ママが知っておくとラクになるコツを紹介します。

赤ちゃんの授乳タイプは大きく5つに分けられる
赤ちゃんは以下の5つタイプに分けられるといわれています。

実際に授乳の様子を見ていると、「このタイプの子だな…」と思うときがあります。
1. 上手タイプ
特徴
- スムーズに口を大きく開けることができ、一度吸い始めると、その後もしばらく吸い続けることができるため、特に困ることはないタイプです。
授乳のポイント
- よく吸うので、おっぱいから無理に離そうとすると、おっぱいが引っ張られて傷めることがあります
- 混合で行っている場合は、あげただけミルクを飲んでしまう可能性があります。飲みすぎや授乳間隔が空きすぎないか注意しましょう
2. せっかちタイプ
特徴
- 口を小さくしか開けずに、すぐに吸おうとするため「浅吸い」になりやすいです
- 浅吸いだと乳首が切れてしまったり、効果的に母乳を飲みとれないことにつながります
授乳のポイント
- 空腹感が強いほど早く吸おうとするので、泣き出す前に授乳するようにしましょう
- 母乳をなかなか飲みとれない場合、哺乳瓶のほうが簡単にミルクが飲めるので、そちらを好むようになります
3. マイペースタイプ
特徴
- 気分によって飲んだり、飲まなかったりします。そのため、授乳時間や授乳間隔が不規則になることがあります
授乳のポイント
- 混合授乳の場合は、おっぱいを短時間でやめてしまうが、哺乳瓶だと飲んでくれることがあります
- 母乳をあまり飲まない場合は、ミルクの量が段々と増えてしまうことがあります
4. 眠り優先タイプ
特徴
- 眠りがちな子であまり泣かないため、1日の授乳回数が少なくなりがちです
授乳のポイント
- 3~4時間経ったら、寝ていても優しく起こして授乳をしましょう
- 乳首にあるモントゴメリー腺のにおいは、赤ちゃんを授乳に誘う効果があります。お母さんの肌の上で抱いて授乳に誘うのも良いでしょう
5. よく泣くタイプ
特徴
- 一度泣き出すと強く泣くため、舌が上がってしまいます。そのためおっぱいが口の中に入っても吸い付くのが難しくなります
授乳のポイント
- 泣く前の落ち着いているタイミングで授乳を始めると良いでしょう

授乳に適した段階
「赤ちゃんの行動状態(睡眠と覚醒の6段階)」というものがあります。
6段階に分けられており、赤ちゃんの様子を見ていれば大体どの段階にあるかが大体わかると思います。
第3~5段階のときに授乳を開始すると、お母さんも赤ちゃんも落ち着いて始められるでしょう。

赤ちゃんが泣くまで待つ必要はないんですよ!
| 段階 | 状態名 | 特徴 | 授乳・関わりのポイント |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 深い睡眠(Quiet Sleep) | 呼吸が規則的で体は動かない。声をかけても反応しにくい | 授乳・遊びには不向き。休ませる |
| 第2段階 | 浅い睡眠(Active Sleep) | まぶたや体がピクピク動く。刺激に少し反応する | 無理に起こさず、眠りを守る |
| 第3段階 | まどろみ(Drowsy) | 目が半分開いていてぼんやり。寝入り・寝起きの状態 | 授乳を始めやすいタイミング |
| 第4段階 | 静かに目覚めている(Quiet Alert) | 目をしっかり開けて周囲を観察。落ち着いている | 授乳やスキンシップに最適 |
| 第5段階 | 活動的に目覚めている(Active Alert) | 手足を動かし声や表情も豊か。少し刺激が強い | 遊び・あやしに適する。授乳も可能 |
| 第6段階 | 泣いている(Crying) | 空腹・不快・眠いなどで泣いている | まず落ち着かせ、必要に応じて授乳やお世話 |

まとめ
赤ちゃんが「上手タイプ」だとスムーズに飲んでくれそうですが、実はそういう赤ちゃんばかりではないんですね。
「一人目の時とは違います」という経産婦さんもいます。その場合、赤ちゃんの授乳タイプが異なるのかもしれないですね。
他の要因として、生まれた週数や体重なども関係している可能性があります。
また、成長することでタイプが変わったり、同じ赤ちゃんでも「せっかち」+「よく泣く」といった複合的な特徴を持つこともあります。
そのため、目安の一つとして捉えていただければ良いと思います。
どんなタイプであろうとも「赤ちゃんのサインに気づいて、焦らず、無理せず授乳すること」を心がけてみてください!
お母さんは試行錯誤して頑張っているのに「どうしてうちの子は飲んでくれないの?」と思うこともあるかもしれません。
そんなときは「赤ちゃんにも色々タイプがあるんだよね」「うちの子に合わせて、できることをやってみよう」とゆったり構えて関わってみると、少し気持ちを楽に授乳できるかもしれませんよ。
日々頑張っているお母さんを応援しています!
参考文献
- 水内早紀:助産師さき先生のはじめての母乳育児


